ミトコンドリアの機能が低下すると・・・メチレーションも低下・・・でも救世主が・・・

2014年06月27日SAMe ,メチレーション

ハートフルクリニックの平良です。

今回は、ミトコンドリアの機能低下がもたらす多大な影響を解説したいと思います。

一言でミトコンドリアの機能低下として、簡単に表現できますが、それによって難治性疾患のほかさまざまな疾患が発生します。

慢性疲労や自閉症、多動症、統合失調症などなど・・・
これらの疾患の背景には確実にミトコンドリアの機能異常があります。

ミトコンドリアがきちんとATPというエネルギー物質(神経伝達物質としての機能もあるといわれています)を産生することが、健康体の証ですが、ATPを産生するには、結構な長旅をすることになります。

まず食事を摂取して効率よく消化吸収されることが必要です。
そのためにはよく噛むこと、胃酸分泌が正常、胃がしっかり働いている、すい臓から消化酵素が出ているなどなど、消化に関するメカニズムがフルに機能している必要があります。

腸内にアレルギーがあり、いわゆるリーキーガット症候群のような状態では・・・吸収効率が悪いので、ATP産生に必要な脂質や糖質、アミノ酸が活用されません。

まずは消化&吸収・・・が大事です。

その次は・・・、嫌気性解糖→好気的解糖→電子伝達系を経て、ATPは産生されます。

そのどれかの経路で阻害を受けるとミトコンドリア機能低下となり、ATP産生が低下します。

その前にミトコンドリアの細胞膜の状態が完全であることが大切です。
スナック菓子を摂取して、トランス脂肪酸が入り込むと、細胞膜としての機能が低下し、酸化障害を受けます。また活性酸素をより多く出すミトコンドリアになります。

つまり食べているものが何かでミトコンドリアの機能が変わるのです。

話を元に戻して・・・有害金属やステロイドなどミトコンドリア機能を低下させるものがあると・・・ATPの産生が低下します。

このATPは、グルタチオン、SAMe、BH4、5-MTHF、活性硫酸PAPSの合成に必要です。
◆グルタチオン→解毒
◆SAMe→メチレーション
◆BH4→メチレーション、ドーパミンなどホルモン合成
◆5-MTHF→メチレーション
◆活性硫酸PAPS→解毒

これらの事実から、ミトコンドリア機能低下→→ATP産生低下→→メチレーションや解毒機能の低下→→精神疾患、慢性疲労、発がんなどの疾患発生のメカニズムが浮かんできます。

でも・・・ミトコンドリアのレスキューをすることで、メチレーションを回す、解毒をする方法があります。

1、 まず体に悪そうなものを摂らない。
2、 体に悪いライフスタイルを改善する。タバコもそうです。
3、 食物繊維を摂って解毒をする。シクロデキストリン、キトサン、活性炭が使えます。
4、 入浴による解毒、エプソムソルトなど。
5、 菌のサプリメントを服用して腸内環境を整える。
6、 ミトコンドリア活性化素材、B群、ビタミンC、αリポ酸、Lカルニチンなど。
7、 メチレーションの素材であるSAMeが使えます。SAMeはCBS酵素を活性化するのでグルタチオン合成を促進する結果になります。
8、 グルタチオンや5-MTHFを摂取することも可能です。

まずは、上記のように正しい食生活を維持して、悪いもの抜く、必要があればサプリメントを摂取、吸収が悪い腸であれば、改善する間点滴も有用です。

後述しますが、アドレナルファテイーグの完治例をハートフルクリニックで経験していますが、サプリメントも重要ですが、定期的な点滴も必要です。

以上、ミトコンドリアの機能低下が体全体に及ぼす影響、その改善をざっくりと解説しました。総論的な記載になりましたが、考え方を知るには、お役に立てると思います。

読者の皆様・・・ぜひ参考にして下さい。

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