ハートフルクリニックの平良です。
緑茶成分の一つEGCG(エピガロカテキンガレート)は、メチレーションに影響し、エストロゲンの解毒をもするCOMTという酵素を抑制します。
COMTはドーパミンを代謝する酵素です。
COMTが抑制されるとドーパミンが過剰になり、多動傾向になる可能性と、ドーパミン自体がメチオニン合成酵素を活性化するので、ホモシステイン→メチオニン合成が促進されます。
その結果、ホモシステインがCBS酵素の代謝を受けなくなり、グルタチオン、タウリン、硫酸の合成が少なくなります。いわゆる解毒3兄弟ができなくなります。
グルタチオンもタウリンも硫酸も解毒だけではなく・・・多くの代謝に影響します。
たとえば、タウリンは自閉症で低下していることが知られている一方で、甲状腺の機能維持に必要であり、さらに網膜には多く存在するので必要です。
活性硫酸は、エストロゲン作用をもたらす環境ホルモンを解毒するのに必要なので、ダブルパンチです。
だからといって、EGCGが即刻乳がんになるわけではありません。
もともと、COMTやメチレーション代謝に異常がある方に、そのような害が現れやすいものになると思われます。
EGCGはカテキンの1種でいい作用がたくさんありますが、栄養療法では、常に”物質の2面性”を考えて、治療しないといけないので、ぜひともこの情報を活用されて下さい。
ちなみに高脂肪食もCOMTを抑制します。さらに高脂肪食に傾くのは視床下部の小胞体ストレスがあるとそのようになるとされています。小胞対ストレスは、複合体Ⅰの機能を低下させます。そのため「油もの大好き・・・」という方がいる場合・・・もうおわかりですね。ミトコンドリアの機能低下を考える必要があります。有害金属か遊離脂肪酸(FFA)か薬物か・・・などなど考えることがたくさんあります。
今後COMTについても、このブログで語りたいと思います。
思い出しました・・・COMTはSAMeがメチレーションを経てできるSAH(Sアデノシルホモシステイン)によっても抑制されます。
そのため低メチル化の場合、SAHが多くなるので、COMTが抑制・・・その結果ドーパミンやセロトニンが分解されずに高くなる可能性があります。
低メチル化はアクティブな方が多くなる理由の一つでは・・・と考えています。
私平良も低メチル化の一員です(-_-;)