プロピオン酸の害・・・ATP産生量を減らす

2019年08月30日ATP ,ミトコンドリア

ハートフルクリニックの平良です(^_-)-☆

 

今回は、プロピオン酸に関する話題です。

 

アセチルCoAは、クエン酸となりTCA回路に入り、ATP産生に使われます。

 

一方プロピオン酸があると、アセチルCoAはプロピオン酸と反応し、クエン酸になるのを迂回します。

 

つまりアセチルCoAは、オキサロ酢酸と結合するか、プロピオン酸と結合するかの2つの経路があることになります。

 

アセチルCoAを巡って、オキサロ酢酸とプロピオン酸が奪い合うことになります。

 

アセチルCoAは、オキサロ酢酸と結合してクエン酸となりTCA回路に入り3個のNADHを合成して、電子伝達系で利用されATP産生に使われます。

 

ところがアセチルCoAがプロピオン酸と結合するルートを経由するとNADの合成は2個減って、1個になります。

 

そのため電子伝達系で利用されるNADHの量も減少して、ATP産生量が減ります。

 

このことからプロピオン酸は、ミトコンドリア機能を低下させることになります。

 

プロピオン酸と自閉症の関連が指摘されていますが、自閉症ではATP産生量が低下していることも知られています。ATP産生が治療に有用であることがうかがわれます。

 

ATP産生には、バイパス療法をお勧めします。

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