ハートフルクリニックの平良です(^_-)-☆
自閉症や統合失調症などではしばしばこコレステロールが減少しています。
基準値内でも下の方に位置しています。
なぜそのような現象が起こっているか・・・を考察しました。
まず、コレステロールは肝臓で合成されていると言われていますが、大事な事実があります。脳に存在するコレステロールの95%は脳で合成しているということです。
その事実があるので、ここでは脳の構成成分としても重要なコレステロールの脳内での合成を念頭に記述します。
血中コレステロールは、1/3が食事から、2/3が体内合成によるとされています。
食事からの吸収されるコレステロールも重要なので、脂ものの摂取も重要ですが、疾患のある人は、高脂肪食を避ける傾向があります。
でも調理油でラード、おすすめは魚の卵食などを通して多少、食事由来のコレステロールが期待できるのですが、コレステロールの体内合成を阻害している要因を考える必要があります。
タイラ経路図をお持ちの方は、No.1を用意して下さい。
そこには、アセチルCoAからコレステロールができる経路を記しています。
この経路の途中で実にたくさんの酵素が関係しているかを見ることができます。
コレステロールができあがるのは、実は大変なのです。
この経路図を簡単に見ても、3つの補因子が関与しているのがわかります。
上流から、B3、ATP、NADPHです。
それ以外にも小胞体ストレスがあるとHMGCoAリダクターゼが働かないことから、小胞体ストレスを回避する策をとる必要があります。小胞体ストレスの回避方法の一つに、ミトコンドリア機能を改善する方法も含まれます。
さらにB3は、どうでしょう。
トリプトファンからB6の力を借りて、合成されるので、B6不足が背景にあるとB3も低下し、さらには腸内細菌叢の具合によっては、B群の合成量が低下するので、腸内環境に大きく影響を受けることになります。
さらにATPはまさしくミトコンドリアの機能とリンクします。ミトコンドリア機能と小胞体機能は相互にリンクするので(詳細はタイラズメソッドセミナーで)、ATP低下は、小胞体機能とも関連します。
最後のNADPHは、少なくともタイラズメソッドセミナーを受講された方は、お分かりと思いますが、フォリックアシッド、溶血(酸化や炎症など)、高血糖、その他で消費され減少します。
そららのことがあると、コレステロール合成が低下します。
一筋縄ではいかないコレステロール合成経路の阻害要因を、簡単に考察しましたが、それでもこれだけの要因を排除あるいは、考慮して治療にあたる必要があることが見えてきたと思います。
体内に必要な成分が低下している場合・・・その要因が何か?を考えるにおいても、タイラ経路図はお役に立てると思いますので、ぜひ活用して下さい(^^♪