栄養素のなが~~い旅を知ると病態が見える・・・”フローラコントロール”を提唱

2016年07月7日タイラズメソッド ,亜鉛

ハートフルクリニックの平良です(^_^)v

以前からこのブログで指摘しましたように・・栄養療法の基本は不足した栄養素を補うことではありません。

えっと思うかもしれません。また栄養士の方々からすると・・・うそーと思うかもしれませんが、栄養素の補充はそもそも対症療法に他ならないのです。

このことに気づいていない栄養療法実践者が多いのにも驚きですが、本当の栄養療法は、代謝を基本に病態を見抜くことにあると考えています。

これができたら本当の意味の栄養療法実践者、スペシャリストだと思います。

では、平良が考える本当の栄養療法とは、代謝栄養療法とは・・・

遺伝子までコントロールして代謝を正常化させるために、病態を見抜くことです。

栄養素でコントロールできるのは、遺伝子、腸内細菌叢(遺伝子とともに手強いですが・・・)、代謝、消化吸収、性格、疾患・・・実は多岐にわたります。

例え遺伝子に異常があったてもそれを促進したり抑制したりする素材は意外と研究されています。

今日は、以前にも話した代謝栄養療法、タイラズメソッドのセントラルドグマの説明をするのではありません。

栄養素の流れを理解して、病態を見抜く方法論に活用しながら、治療にも使えるようにしようとするものです。原因を追及する病態論で左に進むと同時に、治療に導く右にも進むためのものです。

同時進行をする・・・というものです。

B2が不足したから、サプリメントで補充する・・・これではなぜB2が不足しているのか、根本が不明のまま、放置となります。

B2が不足するには理由がありますし、B2が不足すると協働して働くB6にも影響するし、B6が働かないとB3の合成が低下するし、B3の合成量が低下すると、ATP産生量が低下するし、ATPが低下すると、あまたの代謝に影響がでます。その結果から、疲労をはじめとして様々な障害が発生します。

栄養素の欠乏はそれぞれリンクする上、その原因もリンクします。

たとえば、B2不足はおそらく腸内での細菌叢が合成されないタイプのフローラが占めている可能性があります。

以前の記事でも書きましたが、アメリカから来られた先生が、日本の栄養療法の先生からの質問「B2不足の場合どのようにしたらいいですか・・・」に対して、B2サプリメントの補充を真っ先に上げたことに、私が驚愕を覚えたことは、まだ記憶に新しいところです。

そうではなく・・・私の場合、B2補充もいいのですが、B2が不足することがなぜ起こるのか・・・を考える必要があるといいたいのです。

胃酸不足、摂取不足、B2消耗、有害物、炎症、バッドフローラ・・・などなど・・・

考えることが多いのですが、オールドファッション的に考えると、B2補充が回答になります。けれどもモダンファッション的には・・・B2不足の要因にこそが根本療法に導く鍵が隠されているので、必ず検討する必要があるのです。

前置きが長くなりました・・・(^_^;

では・・・栄養素の流れを・・・

消化の始まりは、噛むこと・・・この噛むことがとても大事なのです。

そのまえに噛めること・・・ですね

なので歯科の先生の治療も絡んできます。

噛めて初めて消化がスタートします。

詳細は省略しますが、噛んだものが胃に落ちて胃内の消化液、胃酸で溶かされると・・・しめしめ・・・

ビタミンやミネラルなど栄養素の吸収がよくなります。

でも栄養不足の人は、そもそも粘膜障害があるので、胃酸が少なく、消化酵素の分泌も悪く・・・いい状態で消化吸収は行われません。なのでここは栄養素の補充(対症療法ですがやむなし)が必要です。

その後、小腸に行き、胆汁、膵液などの働きで消化吸収され、血液やリンパ液に乗って、栄養素は旅をします。

血液では、アルブミンなどの輸送蛋白が結構重要です。なので血液データで、総蛋白やアルブミンが少ない人はやばいのです。

栄養素をまともに運べないから・・・

それでも頑張って栄養素を臓器に運んだら、そこで神経伝達物質やホルモン、酵素などに合成する必要があり、そこで代謝酵素が必要になります。

代謝酵素に必要なのが、ビタミンやミネラル、これが不足していると、さらに補充するしかありません。吸収のいい形で・・・なので代謝栄養療法実践者は、どのような形が、さらにどの組み合わせ、どのタイミングが一番吸収がいいのかを、考えてサプリメンテーションのTPOを実践する必要があります。

さて・・・

めでたくホルモンや各種物質に合成されたらめでたしめでたし・・・なのですが、話はここで終わりではありません。

邪魔者がいるのでその話をしないといけません。

鉛や水銀などの有害金属があると代謝酵素を阻害します。

カンジダがいるとバッドフローラのために、そもそもフローラが作ってくれるB群や神経伝達物質などが合成されません。

さらには、食の多様化から環境ホルモンも参戦するので、これら阻害因子も考える必要があるのですよ~(-_-;)

なので、問診で便秘がないか、食生活はどうか、カップ麺は?、睡眠は?、朝カーテンあけているの?、などなど確認することはたくさんあります。

そうそう・・・歯周病など体内に炎症があると代謝や治療にかなり邪魔になります。

サプリメンテーションだけでは解決できない状態となります。時には、点滴療法も無効になるほど・・・なので、促進因子と阻害因子の2つを考えて、病態を見抜くことが大切なのが、本当の意味での、プロの栄養療法、代謝栄養療法となります。

おわかり頂けたでしょうか?キーワードは・・・バッドフローラ、グッドフローラ、フローラコントロール(これら平良造語です)、阻害因子、促進因子です。

このブログをお読みのあなた・・・ぜひ、このような考え方で、サプリメンテーションを勧めて、プロサプリメンテーターになって下さい。

全国の栄養士、管理栄養士、看護師、その他栄養療法をマイウェイと考えている方々・・・応援しています(^^)/~~~

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