病態診断のすすめ・・・

2015年05月12日お知らせ

病態診断医としての平良からコメント・・・

このブログをお読みの皆様、SPA予防医学講演会ご来場の皆様、いつもありがとうございます(^-^)。私がしている医療は西洋医学を土台にして、それを発展させた医療となりますため、従来の医療と異なる点がいくつかあります。

 

その一つが病態診断です。病態診断とは、病名診断とは違います。病名を診断するのも大事ですが、同じ病名でも病気を発生させている原因が異なる場合があります。

 

たとえば統合失調症の2割は、カルボニルストレス性統合失調症といって、糖代謝が関連する場合があります。

その場合は、通常の統合失調症と治療が若干ことなります。

 

病態を診る・・・ということは、病気の根本原因を探ることになりますので、一人一人のライフスタイル、生活習慣、食習慣、サプリメントなどなど細かく聞き取りする必要があります。なので問診にも時間がかかります。

 

ハートフルクリニックでは、事前のヒアリング、医師診察、診察後の説明を含めると、短くても90分かかるものとなり、指紋のように一人一人異なる病態に対してアプローチしています。

 

そのため、高血圧にいいものはありますか・・・と聞かれると非常にこまったことが起こります。

 

通常の外来であれば、「高血圧なので降圧剤をだしましょう」で終わる場合もありますが・・・病態診断クリニックとしてのハートフルクリニックでは、回答は次のようになります→「そもそも高血圧になっている病因、病態を探して、それを改善していきましょう。もしかしたら薬は不要になるかもしれません。」

 

この例のように、病態を診てそこをターゲットにしているため、必ずしも薬を使用しないことや、むしろ薬を減らす方向で考えていること・・・これが病態診断の場合、実践していることになります。

これは決して西洋医学を否定しているものではありません。むしろ西洋医学の力をもって、できるだけ自然に近い形で治療を形成するという、新しい考え方なのかもしれません。

病気でお悩みの方がいましたら、ぜひ一度病態診断を受けることをお勧めします。思わぬものが病気を作っていることもあるのです。

治療や医療については、様々な考えがあり、それぞれがそれぞれの立場で、正しいので、否定することはできないのですが、平良としては、これがすべてだとは言わないまでも、少なくとも病態診断→根本療法がベストだと考えています。

追記・・・テレビで見かけて乳がんのケース

テレビで乳がんの方が、せいを付けるために・・・と焼肉を食べに行くシーンを目にしましたが、肉類に含まれる成分、特に牛脂やアラキドン酸は癌に対して増殖に向かせる成分であるため、決して勧めない食品です。

何でもすきなものを食べないさい・・・と言われて来られる癌罹患者もいますが、病態を考えるとなんでも食べてはいけなくて・・・治療のために食べ物をセレクトしないといけないのが、根本療法となります。

どれがよくてどれがいいのか、一人一人、また疾患や同じ疾患でも病期、ステージによって異なります。

病態を診ることは、患者を診ることになります。

そして、病態を見ることは、自らの生活を改めることにもなります。とても大切なことです。

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