個別化医療の重要性・・・リノール酸を例にして

2015年03月17日お知らせ

ハートフルクリニックの平良です。

先日、あるセミナーでのこと・・・(*_*)・・・

論文でリノール酸が人体にいい影響をしている論文が出ている・・・リノール酸が冠動脈疾患発症と逆相関する・・・いいデータが出ているとのことです。

一つ一つの論文には、それぞれの意味があるのは承知していますが、個別化医療を実践している立場のタイラズメソッドとしては・・・???

たとえリノール酸にいいデータが出ても・・・目の前の患者にとっていいかどうかが問題です。(当たり前ですが・・・)

そう思いながら話を聞いていました・・・

代謝栄養療法をご存じの方は、リノール酸が、人によっては言いい働きをして・・・人が変われば悪い働きをすることを理解していると思います。

実際の例ですが・・・ハートフルクリニック通院者で、リノール酸が必須脂肪酸で必要な栄養素と言われ、サプリメントまでできていた時代に、長年リノール酸サプリメントを服用し続けていた方が、とうとう心筋梗塞になって、私のもとへ、病後回復の報告に来られました。

その際に、このサプリメントを長年飲んでいたのですが・・・と見せて頂いたのがリノール酸のサプリメント・・・いまでは珍しいものですが・・・

おそらくリノール酸のサプリメントの長期連用で、プロスタグランジンE2ができて、心筋梗塞に至ったのではと考え、そのサプリメント服用の中止を指示しました。

腸内炎症、体内炎症、歯周病、インスリン抵抗性、糖尿病、肥満、便秘などお通じの悪い方・・・リノール酸はあまりよくありません。

同じ栄養素でも悪く作用する場合があるのです。

今回参加したセミナーで私が思ったことは・・・個別化医療を中心に考えているのとそうでないのとでは、かなり異なる医療スタイルになる・・・ということです。

上述の論文は、多くの人々のデータから、リノール酸に対するポジテイブデータ(いいでーた)がでたのですが・・・目の前にいるのは、一人の人間ですので、その方に対していいのか・・・が重要になります。

タイラズメソッドでは・・・個別に病態を診断して、サプリメントの良し悪しを判断します。

本文をお読みの方は・・・ゆめゆめいいデータが出たから・・・とサプリメントをすぐに服用するのではなく、自分にあっているかどうかを確認する姿勢を持って頂けたらと、思った次第です。

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