尿酸とコレステロールの微妙な関係・・・

2015年02月1日お知らせ

ハートフルクリニックの平良です。

先日の統合医療2015でも語りましたが、尿酸とコレステロールがともに低い症例で、疲労感など不定愁訴を訴える症例に対してのタイラズメソッドとしての考察をスピーチしました。

その考え方を・・・第三の医学や統合医療を学ばれている方へ、お伝えします。
特異な判読法ですので・・・また、あまりそのように読まれることのない読み方ですので・・・代謝栄養療法の症例でも、この読み方と症状を照らし合わせて、参考にされて下さい。

では・・・

コレステロール値が180を下回る場合に考えられるのは・・・ミトコンドリアの機能低下が示唆されます。
ミトコンドリアが正常に機能している場合は、ATPを問題なく産生します。
コレステロール合成には、代謝の上流でATPが必要です。

そのため・・・ATP産生が低下しているミトコンドリア障害では、コレステロール合成に影響を与えます。

コレステロール上流での代謝障害は、コエンザイムQ10合成にも影響しますので、おそらくコエンザイムQ10低下による障害も発生していると考えられます。

コエンザイムQ10は、心臓に多く存在しATP産生に必要です。
さらに抗酸化作用があるので、コエンザイムQ10の低下は、ATP産生低下、体内酸化、酸化ストレスが起こります。

樹状細胞に対する酸化ストレスは、ヘルパーT細胞2を活性化するので、アレルギーになる可能性があります。

コレステロール合成が低下している場合・・・ミトコンドリアの機能低下が示唆されますが、ミトコンドリアの機能低下は、精神疾患とも関連する小胞体ストレスとも関連します。

小胞体ストレスで小胞体Ⅰの機能を障害し、活性酸素の発生を促進します。
電子伝達系における複合体Ⅰの機能低下がある場合は、複合体Ⅱから電子伝達系を動かすウルトラCテクニックがあります。

ココナッツオイルに多く含まれる中鎖脂肪酸は、ミトコンドリアにダイレクトに入り、その後複合体Ⅱから電子伝達系を利用し始めます。そのため複合体Ⅰを利用しないで、電子伝達ができることになります。

複合体Ⅱには、ビタミンB2が必要であり、その後コエンザイムQ10を経て電子伝達系を流れるので、ココナッツオイルを使用する場合は、ビタミンB2とコエンザイムQ10が必要になります。

テレビなどでココナッツオイルを使用する番組がありますが、B2とコエンザイムQ10の併用について紹介しているのは・・・見たことがありません。

なので・・・ココナッツオイルを使用される方は、B2とコエンザイムQ10を併用されて下さい。

コレステロール低下がミトコンドリア機能低下を示唆する一方で、小胞体ストレスについても示唆されるので、抑うつや意欲の低下、統合失調症や自閉症などの精神疾患にも関連すると思われます。

実際、コレステロールが低い方は・・・統合失調症に多いのです。

一方、尿酸値ですが、尿酸はリンの存在で合成が抑制されます。
尿酸値が低い場合は、リンが豊富に存在するのでは・・・と考えます。

前述のコレステロール低値で、ATP産生低下・・・すなわちATP合成されないために、リンが余剰になり、尿酸が低下する可能性があります。

すなわち、コレステロール低値&尿酸低値では・・・ミトコンドリア機能低下が強く示唆されます。

関連して・・・小胞体ストレスも示唆されるということです。

ミトコンドリア機能低下をおもたらすのは・・・トランス脂肪酸や一部の薬剤、B群不足なども考えないといけません。

実際このケースでは、鉄分、B群がかなり不足していました。

さらに症状と一致していました。

解決法としては、抗酸化素材やB群、コエンザイムQ10、ヘム鉄などの栄養素の補充と、代謝に負の影響をもたらす有害金属や環境ホルモンの解毒が必要です。

解毒については、別の機会に語りたいと思います。

以上をまとめますと・・・

コレステロールと尿酸がともに低い場合・・・ミトコンドリアや小胞体異常、栄養素の不足、有害物の影響などが示唆されます。

そのため、症状がある場合、このような代謝栄養療法ができる医師に相談して下さい。

総論、各論の方に・・・セミナーでお伝えします。
※各論受講者には、USBにてスライドも提供します。

追記
現在全国でタイラズメソッドが受けられるように、日本臨床自由診療研究会の組織を拡充しています。
近々、タイラズメソッドが受けられるクリニックをネットで掲載する予定です。

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