果糖の過剰摂取で尿酸が上昇する・・・その仕組みは・・・?

2014年08月12日お知らせ

果糖の過剰摂取で・・・コレステロールや尿酸が上昇することが知られています。

ここでは、果糖の代謝と尿酸の代謝がなぜ相互に作用するのかを解説したいと思います。

この2つの代謝を結びつけるのがATPです。

タイラズメソッドの代謝経路図でも最近から、ATPを中心にした代謝経路図を作成していて、ATPと関連する物質群・・・結構多いので~改めて驚いています・・・とその代謝のつながりをビジュアル的に解説しています。

ATPは単なるエネルギー物質でないことは知られています。
多くの代謝の場面で、その促進、抑制に関与しています。

各種、タイラズメソッドセミナーでその解説をしていますので、ここでは果糖とコレステロールの話は別の機会にして・・・今回は、尿酸と果糖(フルクトース)の代謝の接点にあるATPについて解説をします。

簡単です・・・

果糖の代謝にはATPが使われるので、ATPが必要とされ、P(リン)+ADP➡ATPが促進され・・・リンが不足・・・リンは尿酸の合成を抑制する働きがあり、抑制が取れるため、尿酸合成が促進される・・・となります。

すなわち、果糖の過剰摂取は、尿酸の合成を促進する、果糖が上がると尿酸があがる・・・となります。

逆に考えると尿酸が高い人は果糖の過剰摂取があるのでは・・・リンの不足があるのでは・・・などのように臨床上考えられます。
ハートフルクリニックでは、採血で必ずリンを測定しています。カルシウム代謝を診るためでもあるのですが、尿酸との関連、ATP産生の推測なども視野に入れています。

果糖の過剰摂取は活性酸素の過剰産生、さらには尿酸高値になり、動脈硬化をもたらす結果となります。

さらに果糖の過剰摂取はコレステロールが高くなります。

いずれにしても、体にはよくない結果になります。

このATPの合成を介した果糖と尿酸のリンクですが・・・ATP産生が正常にスムーズに行われることを前提としていますので、病的な状態でATP産生がままならない場合、ミトコンドリア機能異常などでは、上述の理論通りにはならないことになりますことを、考えながら代謝を見つめなければいけないのも事実です。

代謝の相互リングを考えた代謝栄養療法の重要性・・・ということです。

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