ハートフルクリニックの平良です(^_-)-☆
今回は、プロピオン酸に関する話題です。
アセチルCoAは、クエン酸となりTCA回路に入り、ATP産生に使われます。
一方プロピオン酸があると、アセチルCoAはプロピオン酸と反応し、クエン酸になるのを迂回します。
つまりアセチルCoAは、オキサロ酢酸と結合するか、プロピオン酸と結合するかの2つの経路があることになります。
アセチルCoAを巡って、オキサロ酢酸とプロピオン酸が奪い合うことになります。
アセチルCoAは、オキサロ酢酸と結合してクエン酸となりTCA回路に入り3個のNADHを合成して、電子伝達系で利用されATP産生に使われます。
ところがアセチルCoAがプロピオン酸と結合するルートを経由するとNADの合成は2個減って、1個になります。
そのため電子伝達系で利用されるNADHの量も減少して、ATP産生量が減ります。
このことからプロピオン酸は、ミトコンドリア機能を低下させることになります。
プロピオン酸と自閉症の関連が指摘されていますが、自閉症ではATP産生量が低下していることも知られています。ATP産生が治療に有用であることがうかがわれます。
ATP産生には、バイパス療法をお勧めします。