NMDA受容体を刺激するもの

2019年04月18日セミナー ,代謝経路図 ,統合医療TAIRA塾 ,自閉症

ハートフルクリニックの平良です(^_-)-☆

 

■NMDA受容体をご存じの人は少なくないと思います。

 

■このNMDA受容体は、グルタミン酸というアミノ酸が結合して各種生理活性をもたらす人体に必要な受容体なのですが、過剰に刺激されたり、作用が減弱することで各種疾患をもたらします。

 

■今回は、NMDA受容体を刺激する話題です。

 

■過剰な刺激では、過剰な刺激から生体を保護するために、受容体の働きが低下します。

 

■さて、それではNMDA受容体を刺激してその働きが低下する物質について・・・グルタミン酸はもちろんのことキノリン酸という、トリプトファンから合成される物質もNMDA受容体を刺激します。

 

■ここではキノリン酸について語りますが、キノリン酸についての記事は多くの方が掲載しているので、単なるキノリン酸のことだけではなく、キノリン酸の背景や周辺の情報について、文字数の許す限り語りますm(_ _)m

 

■そもそもキノリン酸とは・・・

キノリン酸は神経毒でそれが多くなると統合失調症や自閉症などの疾患に関連します。

 

そもそもキノリン酸は、トリプトファン→→→→NAD(ニコチン酸)を合成するための代謝経路の中間代謝産物です。

 

■キノリン酸のトラブル

これが多くなることでトラブルが発生するのですが、代謝の途中でストップすること、さらにトリプトファンからキノリン酸合成が促進されることが要因で、キノリン酸が多くなります。

 

■合成を促進するもの

トリプトファンからキノリン酸へ合成する最初の段階の酵素が炎症、コルチゾール、ストレスで促進されます。

 

 

特にクロストリジアやカンジダなどでデイスバイオーシス(腸内環境の乱れ)があると腸内炎症が起こり、キノリン酸合成が促進されます。

 

サプリメント摂取でB6レベルが高い場合でもキノリン酸合成が促進されます。

 

■キノリン酸以降の代謝停滞するもの

問題は、キノリン酸の段階で代謝が停滞することです。

 

体内のロイシン過剰の場合、キノリン酸からNAD合成の経路が遮断されるため、キノリン酸が異様に上昇します。

 

さらにそのロイシンを分解するビオチンが少ないと同じようになります。ビオチンは分解する菌と産生する菌があるのでそれを上手に使い分ける必要があります。

 

プラスチックを柔らかくするための化学物質フタル酸が体内に侵入するとキノリン酸の前駆物質の代謝経路の一つが遮断されてキノリン酸合成が促進されます。

 

■キノリン酸対策

キノリン酸による害を防ぐためには、①腸内環境を整えてデイスバイオーシスを回避すること、②ビオチン産生菌を服用する、③プラスチック製品の使用を控える、④キノリン酸の合成を抑制するキヌレン酸を増やすためにIGF-1を増やす、⑤代謝阻害するロイシン(トウモロコシ、ソルガム)の過剰摂取をさける、等の対策が必要です。

 

◆まとめ

今回はキノレン酸について、その周辺について語りました。

 

代謝は一筋ならではいけないので、やはり口頭で説明する方が楽だな~と感じました。
文字だけでは伝えきれないことが多くて残念です。
そのために都内でTAIRA塾を開いています。
このキノリン酸についてもところどころ語りますので、まずは栄養療法、代謝療法を把握するために受講してみて下さい。
興味のある方はこちらをご覧下さい。(日程に一部変更がでる場合があります)

 

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