メチレーションからできる硫酸の効能・・・

2016年05月12日メチレーション ,代謝経路図

ハートフルクリニックの平良です(^_^)v

※スライドをお持ちの方は、スライドNo.6を参照しながら読まれて下さい。理解が深まります。

メチレーションではホモシステインが合成されますが、そのホモシステインはリメチレーションサイクルに入りメチオニン合成へと進む以外に、半分以上はグルタチオン、硫酸、タウリンを合成する硫黄転移反応へと進みます。

この硫黄転移反応は、解毒に必要な3つの物質(3兄弟と読んでいます)が合成されるのでとても重要です。

グルタチオンは、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオンSトランスフェラーゼとなり、それぞれ活性酸素消去、有害金属類の解毒に働きます。

タウリンは、胃酸分泌、胆汁酸分泌、心機能、インスリン分泌、有害金属キレート(解毒)などに関わり、こちらも解毒作用があります。

今回のテーマは硫酸です・・・

硫酸は亜硫酸からモリブデンを含む酵素で硫酸になり、さらにATPの働きで活性硫酸になってようやく解毒などの働きをします。

亜硫酸以前の上流では、TNF-αなどの炎症性サイトカインの影響を受けて、亜硫酸自体の合成が抑制されるのでその下流にある、硫酸とタウリンの合成が抑制されます。

つまり炎症があると解毒がままならない状況に陥ります。

「炎症あるところにうつあり」とタイラズメソッドセミナーでよく言いますが、今回は「炎症あるところに解毒の低下あり」となります。

硫酸が活性硫酸になるまでには、炎症を回避すること、B6が亜硫酸の合成に必要なのでB6欠乏にならないこと、モリブデン不足にならないこと、ATPが産生されていることなどのいくつかの条件が必要です。

でも・・・B6不足は多くの場合見られる現象です。

腸内環境が悪いとB6が低下します。

B6低下は、B3合成低下を介して、あるいは直接にTCA回路にも影響します。

B6の低下はその補充よりも腸内細菌叢を整える必要があります。

赤ワインの裏の表示にあるのが、亜硫酸ですが、体内で亜硫酸は有害です。

硫酸になるためにはモリブデンが必要です。お酒の代謝にモリブデンが必要なので、飲酒量が多い方は気をつけることです。赤ワインを飲むと気分が悪い・・・という人を見かけたら・・・もしかしたら~モリブデン不足かも(-_-;)

硫酸がATPの働きで活性硫酸になるとエストロゲンの代謝の他、胆汁分泌、フェノール化合物代謝、2次胆汁酸処理、環境ホルモン解毒に作用するためとても大事な解毒の一翼を担います。

メチレーションがホモシステインを合成して、B6により硫黄転移反応がきちんと進み、炎症がなく、モリブデン、さらにATPと段階を経て、長い旅路を経て、硫酸が活性化され、本来の働きをするのです。

システインから合成される硫化水素は、TNF-αの働きを抑制して、硫酸やタウリンの合成を助けてくれます。過剰だと気分悪くなりますが・・・(-_-;)

まとめ・・・

メチレーションで合成される硫酸があるからこそ、女性は乳がんを回避できる、体内の環境ホルモンの解毒ができます。

硫酸の補充は、エプソムソルトでもできますので、一度使ってみてはいかがでしょうか?

さらなる詳細は、総論セミナー各論セミナーで語っています。

でも待ちきれない・・・という方は、平良にあった際に質問されて下さい・・・ではまた(^^)/~~~

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