癌細胞の特性・・・これを活かして食事療法を・・・

2016年03月18日がん

癌細胞には正常細胞にはないいくつかの特性があります。
このような癌が持つ独特な代謝をメタボリック・リプログラミングと言います。

この特性を理解することで、癌の治療を加速することができ、食事療法にも活かすことができます。

ではその癌細胞の特性を列挙します。(一部の癌細胞では異なる場合があります)

✔正常細胞よりブドウ糖を利用している・・・糖質制限が必要
✔酸素を使わない・・・酸素化が有用
✔鉄をより多く利用している・・・鉄分の過剰摂取を控える必要
✔脂肪酸合成が盛んである
✔飢餓特性・・・飢餓に陥る
✔IGF-1受容体が多い・・・IGF-1の上昇を避ける必要があります
✔メチル化が亢進している・・・メチル化促進を避ける必要があります
✔インスリンを利用している
✔グルタミン、セリン、グリシン、トリプトファンを利用している
✔シスチンの取り込みが盛ん
✔グルタミン酸を利用している
✔キヌレニン合成が促進している
✔ピルビン酸の合成酵素が活性が低下している
✔Nrf2が活性化している
✔乳酸合成が促進されている
✔TCA回路のクエン酸以降が抑制
✔TCA回路右の逆回転・・・脂肪酸合成
✔カルシウムを利用
✔Tregが活性化・・・不用意なTreg活性化は要注意
✔LDLレセプターが多い
✔ポルフィリン化合物蓄積・・・診断や治療に利用できます
✔PTHを放出する
✔オートファジーが盛ん
✔小胞を排出
✔γGTPが上昇
✔Nrf2安定化
✔G6PD増
✔CYP1B1が存在する・・・これによりサルベストロールによる治療ができます

以上癌細胞の特性を列挙しました。

まとめると、ブドウ糖やグルタミンを利用して、アミノ酸、核酸、脂肪酸を合成し、増殖に利用しています。

そのために、糖質制限をすること、グルタミンの取り込みに必要なナトリウムの制限をすることが必要です。
調味料のグルタミン酸も気をつける必要があります。

料理は薄味にして、動物性脂質を避けて、乳製品や精製糖質を控えて下さい。

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