ハートフルクリニックの平良です。
今回は、、リノール酸代謝(タイラ経路図No,5)に関する話をします。
リノール酸やγリノレン酸は善玉であるプロスタグランジンE1か悪玉であるプロスタグランジンE2のいずれかを合成します。
代謝ではいつも主経路が存在します。
リノール酸の主経路は、プロスタグランジンE1を合成します。
ところがインスリン抵抗性がありインスリンが高い状態では、その主経路ではなくプロスタグランジンE2の合成が促進されます。
プロスタグランジンE2は、妊娠以外では悪玉として癌をはじめとして各種疾患と関連します。その他、睡眠障害、骨吸収、アレルギーと関連します。
なので、インスリン抵抗性のある状態では、リノール酸やγリノレン酸の摂取は、疾患の悪化を招く可能性があります。
プロスタグランジンE2の合成が不利益になる場合、その合成を抑制する素材を併用する必要があります。
EPA&DHA、ゴマ(リグナン)、ビタミンE、アスタキサンチン、クルクミンがプロスタグランジンE2の合成を抑制します。なので、リノール酸、γリノレン酸を服用する際は、一緒に摂取するべきです。
インスリン抵抗性がある方はぜひ気を付けて下さい。