ハートフルクリニックの平良です。
血液データから、ミトコンドリア障害や小胞体ストレスなどを見ぬくことができます。
疾患の多くはミトコンドリアや小胞体に問題があります。
それぞれ対応策が必要なので・・・いずれの障害があるかを見ぬくことは、分子レベルでの根本療法に大きな影響を与えます。
今回は・・・ミトコンドリアの障害でもTCA回路に問題がある場合・・・それもTCA回路の最初の段階でクエン酸が合成される前に障害を受けると・・・中性脂肪の合成が低下、ケトン体増、尿酸低値が起こりえます。
一般採血で・・・尿酸と中性脂肪が同時に異様に低い場合・・・です。
その状態は、ビオチンの不足、ビオチンの不足は、アシドフィルスなどの菌の減少(デイスバイオーシス)やトリプトファン代謝のキヌレニン経路の阻害をも示唆します。
そこから見えてくるのは、 腸内環境悪化、B3不足、精神不安定や睡眠障害、免疫低下(セロトニン合成の低下)、リーキーガットなどが連想されます。
このような場合、精査により腸内環境チェック、炎症所見の確認などをして、必要ならビオチンやB群、菌サプリメントの摂取が必要になります。
上記の詳細なメカニズムはドクターセミナーで・・・代謝経路図を見ながら解説できますので、セミナーの際に質問されて下さい。
今回は、尿酸と中性脂肪がともに低い場合の起こり得る代謝異常について語りました。