炎症で免疫が変わる理由について考察しました。

2014年10月2日メチレーション

医学部では主に病理学の授業で炎症について学びます。
臨床では外科や内科で登場しますが、どの科でも炎症は病態の形成要因として頻繁に登場します。

外傷でも術後でも炎症はついて回ります。
糖尿病は炎症を助長します。

でも・・・医学部では・・・その炎症に関する重要性はさほど理解できるものではありませんでした。

病名から病態を診るようになった今・・・炎症の存在がものすごく大きいことに気づいています。

病態の形成、病気の発症にも大きく影響するこの炎症・・・

一般的に炎症は5徴と言われる・・・局所熱、発赤、疼痛、機能障害、腫脹でしたが・・・それは主に見た目・・・炎症の局所では宇宙の数ほどの様々な物質が飛び交い・・・まさにスペースワーズの様相になっているのでしょう・・・

代謝栄養療法、タイラズメソッドでは炎症を重視しています。

炎症ではまずいことに・・・TNF-αやNFκBがGLUT4のトランスロケーションを阻害して、インスリン抵抗性を増します。

さらに、トリプトファン→キヌレニンへ、相対的にセロトニン、メラトニン合成が低下し、ジホモγリノレン酸→アラキドン酸産生へ、結果プロスタグランジンE2が増えます。プロスタグランジンE2により、さらに炎症が助長されます。

つまり炎症は炎症を呼ぶことになります。

炎症→デイスバイオーシス、デイスバイオーシス→炎症と負のスパイラルを形成します。

いずれにしても体内炎症があると・・・睡眠障害、疲労感、ミトコンドリアの機能低下、メチレーション低下などの各種代謝に与える影響が大きいので、炎症が遷延しないように・・・食や日頃のサプリメンテーションで脱却する必要があります。

特に、デイスバイオーシスは善玉菌サプリメントを用いて、改善することが求められます。

プロスタグランジンE2はTh2、Th17を分化誘導することから、免疫バランスの異常がもたらされます。

ベースにニッケルアレルギー(Tregが抑制されます)があると・・・より加速されます。そのような場合はビタミンD3が必要です。

ニッケルアレルギーも考慮する必要があります。ニッケルは舌痛章とも関連しますので、そのような方はお気を付け下さい。

ふつうのフライパンを長く使用しているとニッケルが体内に入り、アレルギーを起こす可能性も考えられます。中間層にニッケルが使用されているためです。

11月18日のSPA講演会では、フライパン選びについて語ります。

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